桜始開〜さくら、はじめてひらく〜

3月26日

二十四節気 春分

七十二候 桜始開〜さくらはじめてひらく〜

いよいよ、日本中がときめく桜の季節がやって来ました。

「あと何回、桜が見られるだろう」と言っていた父が亡くなってもうはや7年の時が過ぎ、母もこの季節を楽しみに待つということはなくなりました。

どの場所で観たか、だれと一緒に観たか、どのような姿の桜を観たか・・・

桜の季節は、過去に思いを巡らせる季節でもあります。

中学生の頃に住んでいた大津市の家には、門を入ると山桜の木があって、春には家の前を流れる疎水の端の柳の木とともに、美しい風景を作り出してくれていました。

今、Google Map の航空写真で見ると、当時の家はもうすっかり取り壊されて小さな公園に変わってしまっているのですが、撮影されたのが桜が満開の時期、ちょうどわが家の門があったあたりに1本の大きな桜の木があるのを見つけました。

え、もしかして・・・。

切られずに残っているのでしょうか。 なんて懐かしい。

たったの2年しか住んではいなかったけれど、大阪からの転校生にとって、楽しい思い出と美しい自然に感動したことばかりが浮かんでくる大津での暮らし。

ちょうど桜が咲くこの季節に、あの頃の私に再会するために、この1本の桜をひとり訪ねてみようかと思っています。


投稿者プロフィール

清水かおり
清水 かおり
料理教室「茶飯事会」主宰。食卓カウンセラー。ときどき、獣医師。

「ていねいな暮らしはちょっぴりていねいな日常茶飯事から」をコンセプトに、「おとなの飯事(ままごと)〜四季折々のばらずしの会」や季節のごはん教室、出張ごはん、など、誰かの食卓をシアワセにするためのお料理活動を展開中。