家族のこと、母として

2月6日は、娘の誕生日でした。
娘におめでとうのLINEをすると、「ついに20代最後だー−」と返事が来ました。


そうか、息子が30歳(まもなく31歳)、娘が29歳。親もこんな年になるはずです。                    
年子だったから、早朝いきなり5分間隔の陣痛で目覚め、息子を開園と同時に保育園に放り込み(文字通り)、大慌てで夫に病院に送っていってもらったら、陣痛室でなくいきなりの分娩室はまだ掃除機をかけている最中。気にしないで、と言われながらあれよあれよという間に産まれました。夫が私を送った帰り道、気楽に車を洗っている間に。

あっという間の29年、それでも数え切れない子育ての思い出の詰まった29年。


子どもたちがうちを出て行ってから年々会える回数も少なくなって、私がこの世を去るまでに一体あと何回会えるだろうと、今まで考えたこともない思いが頭に浮かぶようになって、懐かしい昔のアルバムを引っ張り出したりしています。

子どもたちがまだうちにいる頃の私は、動物病院に勤務していて、目の前の仕事のことでいつも頭がいっぱいだったのと、子どもたちにべったりの暮らしはなんだか性に合わなかったので、彼らが成長してうちを出て行くのは当たり前のことだと思っていたし、実際に離れて暮らし始めてもすぐにわき起こってくるのは「お互いにがんばろうね!」という同志的な気持ちばかり。                            


それが最近になって、やっぱり子どもたちとも近くに住んで、たびたび家族で会えたりしたらいいなぁ、他愛もないおしゃべりをして笑いあいたいなぁと、大きな理由もなく思うようになり、年をとったせいなのかなぁ、仕事の合間に色々考える時間のゆとりができたからなのかなぁ、「ファミリーヒストリー」を毎週観ているせいなのかなぁ、などとあれこれ考えてしまうのです。(そんな時は、決まって頭の中に、「ファミリーヒストリー」の挿入歌、くるりのRemember meがエンドレスで流れ続けているのです^^; )                                 

                  
でもでも、そんな心細さはやっぱり自分には似合わないから、離れた場所で働く娘や息子が元気でシアワセでいてくれることを心から願う私でいようと思います。
                             
そんなことを考えるとき、うちの子どもたちがすっかり大きくなっても毎週わがやに通って家事や育児を助けてくれていた母のこと、感謝と申し訳なさの気持ちばかり感じていたけど、ある意味母はあのときとても幸せだったのかもしれないと、今頃になって気づくのでした。

投稿者プロフィール

清水かおり
清水 かおり
料理教室「茶飯事会」主宰。食卓カウンセラー。ときどき、獣医師。

「ていねいな暮らしはちょっぴりていねいな日常茶飯事から」をコンセプトに、「おとなの飯事(ままごと)〜四季折々のばらずしの会」や季節のごはん教室、出張ごはん、など、誰かの食卓をシアワセにするためのお料理活動を展開中。