オトナのお雛祭り

今年のお雛祭り、みなさんはどのように過ごされましたか?

わがやでは、先週、教室に何度も通って下さっている生徒さん方をお誘いして、一足早くお雛祭りを楽しみました。

題して、「オトナのお雛祭り」

お子様向けではないお酒に似合うお料理を、というわけで少し趣向を凝らしてみました。

春を告げる山菜やお野菜を中心に、海の幸を足して、春の訪れを楽しみます。

 

お花や高価な器で豪華なテーブルコーディネートはせずにちょっとばかりの小物使いでシンプルに雰囲気を出すのが茶飯事会流。

今日の小物は、頂き物のお雛祭り用のガラスの箸置きと貝の形の塗りの箸置き。

桃の節句らしく少し濃いめの桃色を探していたら、マリメッコのこんな紙ナプキンを見つけました。

桃の花ではありませんが、和になりすぎず、プレイスマットの模様ともマッチしてちょうど良い加減の食卓のアクセントになりました。

乾杯は、女性杜氏が作る、京都のお酒「伊根満開」で。

赤米から生まれる透明な赤色と甘い口当たりがお雛祭りにぴったりです。

うすいえんどうまめから作るえんどう豆豆腐は、うすめの昆布だしでお豆の風味を味わいます。

うるいと甘い甘い和歌山県産のまりひめいちごには、菜の花のピューレを混ぜ込んだ酢味噌をかけて。

桃色に染めた餅米の中は、一日めは豚挽肉団子、二日めは大豆ミートで。さくらではなく桃の節句なので少し濃いめに染めています。

大きな葉つきの蕗は、いちばんだしとオリーブオイル、ワインビネガーで和風マリネにしてあります。これも、蕗の風味を損なわないよう、薄味で。

そら豆とスナップエンドウは、ピーナッツバター味噌を添えて。

粟麩と蓬麩、春の定番生麩はさっと焼いてから蕗の薹味噌とひしおで田楽に。こごみを添えて早春のHaco前菜の完成です。

真鯛のカルパッチョ 明太子ソース

明太子は焼いてほぐしたものにすると、もう少しピンク色とプチプチした食感が増して、また違った美味しさになりますよ。

わがやの定番料理 揚げ春巻き

今回は、ホタテと海老にハーブのディルをからめて揚げました。シンプルに藻塩で、熱々をおすすめします。

そして、今日のメインはなんと言ってもばら寿司。

今回は桃の節句に合わせて、桃色のベジばら寿司です。表がシンプルな分、中身はこれ。8種類の具が混ぜ込まれています。

今回の味の引き締め役は・・・さて何でしょう?

菜の花と筍と芹のおすまし

お楽しみの食後の甘味は、初日と二日目で違います。

 

初日の一つ目は、大阪市の餅匠しづくさんのフランボワーズ大福。

ビーツの鮮やかな色が目を引くお餅の中は、ビーツで染まったラム酒風味の白あんに包まれた甘酸っぱいフランボワーズ。

そして二つ目は、京都 御菓子丸の「鉱物の実」

これはもうアートです。

二日目の和菓子は、京都 二条若狭やさんの「ひちぎり」

お雛祭りには欠かせない伝統的な和菓子の「ひちぎり」を3種の味で楽しんでいただきました。

もうひとつは、やはり京都 御菓子丸さんの「ほころび」

美味しい和菓子は、やはり人を幸せな気持ちにしてくれますね。

たのしいごはん会の翌日に、出かける用事がありまして、この献立をおべんとう仕立てにしてお届けすることになりました。

6人分を二段重ねの大きな古道具箱に詰めたのですが、ひとりずつのおべんとうにしても可愛くできあがるのではないかと思います。

桃の節句に限らず、春のおもてなしに行楽に、ぜひともばら寿司を活用してくださいね。

茶飯事会を通してこの1年で仲良くなって下さったみなさんとともに食卓を囲む幸せは、私にとって何物にも代え難い大切な宝物。

「何を食べるか、誰と食べるか」  このことばの意味をこの茶飯事会の食卓でみなさんにこれからもずっとずっとお伝えし続けて行こうと思います。

5月から本格的に始動する茶飯事会を、これからもどうかよろしくお願いいたします。

投稿者プロフィール

清水かおり
清水 かおり
料理教室「茶飯事会」主宰。食卓カウンセラー。ときどき、獣医師。

「ていねいな暮らしはちょっぴりていねいな日常茶飯事から」をコンセプトに、「おとなの飯事(ままごと)〜四季折々のばらずしの会」や季節のごはん教室、出張ごはん、など、誰かの食卓をシアワセにするためのお料理活動を展開中。

大阪のお料理教室『茶飯事会』

「ていねいな暮らしはちょっぴりていねいな日常茶飯事から」

忙しく働くわたしたちだからこそ、暦や季節のうつろいを感じるひとときを日々の食卓から味わってみませんか。

大阪茨木市の自宅教室と、大阪市西区のうつぼ公園教室で開催しています。