骨董のお重に憧れて

知り合いの骨董屋さんに初めて伺ったときに、一目惚れしたお重箱がありました。

30cm四方はあろうかと思われるほどの大きさに優に6cmは越える深さの五段重。

黒の漆にりっぱな松の蒔絵とモザイク模様、2枚ついている蓋の裏には三羽の飛翔する鶴が描かれている、クラシックとモダンが混じり合った美しい絵柄です。

聞けば、大正時代のものだとか。

少し色あせた木箱の中で休む姿には気高ささえ感じられます。

欲しかったけれど、お値段も張るし、第一こんなに大きなお重は使いこなせない・・・そう思ってすっかりあきらめていたのです。

それが、骨董屋さんがお店終いをされることになり、たくさんの骨董の品々をまとめて売り渡されるというお話が持ち上がりました。

そうしてこのたび、たくさんの器と一緒にこのお重箱もわがやにやって来てくれたのです。

今までどこでどんな人の暮らしごとに寄り添ってきたのだろう、ハレの日にはどんなお料理が盛られてきたのだろう・・・骨董の器たちには、それぞれの過ぎ去りし日々を思い浮かべながら眺め、使うという楽しみもあります。

いつかこの五段のお重にていねいにお節を盛ってみたいと、お重をそっと拭きながら思った昨日でした。

こちらは、黒塗りのシンプルな御膳

こちらは、金銀の根引きの松の絵。 かなりおめでたい。

譲り受けたその他の器もこれから少しずつ紹介していこうと思います。

大阪のお料理教室『茶飯事会』

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