わたし流お正月でいこう!
師走に入ってはやもう半月以上が経ちました。
クリスマスの準備にお正月の準備と、日本の12月はただでさえ慌ただしいのにイベントが2つもあって、いっそうバタバタして過ごしてしまいそうです。
ここしばらくは、子どもたちが巣立ったこともあり、クリスマスにはちょっとした夜ごはんを用意するにとどまって、お正月の、それもおせち料理の準備ばかりに時間と気とをとられる年末を過ごしてきました。
和食が脚光を浴びるようになったおかげか、おせち料理、それもけっこう伝統的なおせち料理がここ最近急に見直されるようになってきているなあと感じます。この季節はあちこちのお料理教室でも、おせち料理の講習がさかんです。
元旦からファミリーレストランやショッピングモールが開いている時代、わざわざ作り置きしなくても、という風潮が広がる中で、あえておせち料理作りに挑戦する人たちが増えてくれるって、なんだかうれしくなってしまいます。
ですが、そうなればそうなるほど、「作らないといけないのか」と焦る人たちが増えてくるのもわかります。
かくいう私も以前は、あきらめと羨ましさとが混じり合った気持ちを抱えて「おせちが作れるのはちゃんと時間がとれる人だけ」と考えていたひとりでした。
年末ぎりぎりまで忙しい日々を送っている人たちにとっては、おせち料理作りはやっぱりハードルの高いお正月仕事だと思うのです。
「今年こそ手作りに挑戦!」と言われても、この仕事をしている限りそんなの無理無理・・・。
でも、そのうちにちょっとした工夫と時間管理で、「伝統的なおせち」にとらわれない自分のスタイルにあった「わたし流のおせち」が作れることに気づきました。
そのことを一昨年のブログに綴ってみたら、「おもいきって自分なりのおせちを作りました」というお声をいくつかいただいて、とてもうれしく思いました。
実は今年は、おせち料理をちゃんとは作りません。
年末年始は、むすめの産前産後のサポートできっと忙しくなるだろうから、と早々におせちの準備を諦めました。
諦めたら、ちょっぴり気が楽になったのも事実なんです。
せっかくの年末年始の貴重な仕事休みを、ほとんどおせち作りと家族の食事の準備に費やす暮らしに少し疲れてきていたから。
お友だちの口コミで聞いたおいしい京都の鰻やさんのおせちを今年はすでに予約済み。
おせちを予約して買うなんて、おそらく20数年ぶりのことですが、たまにはそれを楽しんでみてもいいのかも。
あとは、staubでコトコト煮ておくだけの黒豆・酒粕に漬けておくだけの数の子・15分もあればできる変わり田作りの三種の祝肴だけ作って、残りは酒肴的な生ハムやチーズに頼ろうかな、時間ができたらおつまみを増やせばいいのだし、ちょっと自分のために抜き型を使って遊んでみても・・・と考えると俄然こころにゆとりができました。
この調子で、食卓や部屋の設えも「わたし流」にすれば、きっとステキなお正月が迎えられるにちがいない、そう考えるのも気が楽です。
みんなに見せるために作るのではなく、しかし自分のこだわりには正直に、多少の忙しさは楽しみのうちと考えて、はてさてこの年末はどんな準備をしようかなぁ。
投稿者プロフィール
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料理教室「茶飯事会」主宰。食卓カウンセラー。ときどき、獣医師。
「ていねいな暮らしはちょっぴりていねいな日常茶飯事から」をコンセプトに、「おとなの飯事(ままごと)〜四季折々のばらずしの会」や季節のごはん教室、出張ごはん、など、誰かの食卓をシアワセにするためのお料理活動を展開中。
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