一緒に作るふたりだけのごはん会♪

娘と同じ年齢の大切で大好きな友人が今度結婚することになりました。

お祝いを兼ねてどこか外でお食事をしようかとも思いましたが、時間を気にせずにゆっくりおしゃべりができるのは結局わが家かもしれないと、おうちごはんにお招きしました。

でも、ただのおうちごはん会でなく、一緒に作りながら食べるふたりだけのごはん会。

しかも「うちの冷蔵庫の中にあるものを使って作る」というミッションで。

 

この日冷蔵庫にあった食材から選んでおいたのは、春キャベツ、新タマネギ、細ネギ、白ネギ、小松菜、セロリ、にんじん、スナップエンドウ、はっさく、ミニトマト、茹でたさくら豆、水菜、紫タマネギ、トレビス。それに、春巻きの皮、厚揚げ、納豆、鶏ひき肉、茹でた鶏胸肉などなど。

これに、お味噌やみりん、濃口・淡口醤油、白バルサミコ酢、白ワインヴィネガー、ごま油などの調味料を組み合わせて、仕事帰りの短い時間を想定して手早く何品かのオカズ、今回は「野菜でお酒の友」を作る、楽しいふたり遊びを始めました。

まずは、春巻きの皮で小腹を満たす「金山寺味噌とネギのシガール」

ビールとこれで人心地がついたら、さっそくキッチンに立って、調理開始です。

私が先にやってみて、同じようにトライしてもらう、というスタイルで、次々と野菜たちが美味しいオカズに生まれ変わっていきます。

いつものお料理教室では説明しそびれたり聞き逃したりしていた日々の台所仕事のちょっとしたコツや調味料の使い方も、マンツーマンだとお互いに会話のキャッチボールをしながら確認できてよかったし、その都度味見と称するつまみ食いで味の確認がきっちりできるし、ふたりで楽しく台所に立ちながら、こんなスタイルのレッスンもやっぱり始めてみたいという当初の思いを強くしました。

あっという間にできあがった5品の野菜料理は

  • 新タマネギのロースト トマトとごま油のドレッシングがけ
  • 春キャベツのシンプルパルミジャーノサラダ
  • セロリと八朔のマリネ
  • さくら豆とスナップエンドウの味噌マスカルポーネ和え
  • 緑の野菜のにんじんドレッシングサラダ

それに、

厚揚げと納豆、鶏ひき肉の落とし揚げ

です。

美味しいオリーブオイルとバルサミコやワインヴィネガーさえあればあとはいろんなバリエーションを考えれば、市販のドレッシングで冷蔵庫を占領されることもない、野菜のうまみを引き出せば味つけはお塩だけでもう十分・・・・・作りながら、いろいろ伝授。

 

作っては食べして次から次へと作る予定が、ここですっかり座卓の居心地にはまってしまい、セロリの葉のてんぷらや小松菜と鶏胸肉の味噌グラタンなど予定していたオカズは作れずじまいでしたが、おすすめのお料理の本の話やうつわといったごはんにまつわるおしゃねりにとどまらず、結婚してからの仕事との調和のための時間の使い方、さらにははまっているオススメ音楽や映画まで、座卓をはさんでつきないおしゃべりが飛び交ったあっという間の4時間でした。

何度か茶飯事会のお料理教室にも足を運んでくれていた彼女ですが、本格的な台所仕事を「日常茶飯事」としてこなすのはこれからが初めてとのこと。

日常茶飯事だからこそ台所仕事のハードルが低く楽しみになるように、そして日常茶飯事だからこそちょっぴりていねいに。

紹介するひとつひとつに「わぁ、すごくおいしい!」「すぐ役に立つことばっかり!!」「お料理実は好きかもしれないです!!」と目を輝かせてくれた彼女のことだから、きっと彼女らしいステキな日常茶飯事をこなしてくれると確信しています。

立派なお祝いはできなかったけれど、「日常茶飯事を楽しむっておもしろいな」という気持ちを心の中にプレゼントできたとしたら、これ以上うれしいことはありません。

ご結婚おめでとう、なっちゃん。

投稿者プロフィール

清水かおり
清水 かおり
料理教室「茶飯事会」主宰。食卓カウンセラー。ときどき、獣医師。

「ていねいな暮らしはちょっぴりていねいな日常茶飯事から」をコンセプトに、「おとなの飯事(ままごと)〜四季折々のばらずしの会」や季節のごはん教室、出張ごはん、など、誰かの食卓をシアワセにするためのお料理活動を展開中。