〜楓蔦黄もみじつたきばむ〜11月自宅教室風景
二十四節気「霜降」の末候「楓蔦黄〜もみじつたきばむ〜」は、2019年度はちょうどこの茶飯事会開催日の11月3日にあたります。
外の紅葉にはまだ少し早い今年ですが、もうすぐ訪れる錦秋の秋におもいを巡らせて、ご参加のみなさんと一緒に秋の食卓を調えました。
テーマは「楓蔦黄〜もみじつたきばむ〜吹き寄せばらずしで紅葉狩りを」
霜降の献立
- 錦秋の吹き寄せばらずし
- ほたてと柿のひとさら
- きぬかつぎ・・・・南瓜みそと春菊みそ
- 紫花豆とりんごのマリネサラダ
- きのこと菊花のお吸い物
*お食後の甘いもの・・・通い路
錦秋の吹き寄せばらずし
ベジばらずしがほとんどの私のばらずしのレパートリーの中で、動物性の食材を使って作るのが、この錦秋の吹き寄せばらずしです。
もともとは、まだ幼かった子どもたちの秋の日のおべんとうに入れていたおかず代わりの卵焼きが、いつしかこんなハレの日の食卓を飾るおすしの具になりました。
ばらずしのすし飯の中に混ぜ込む具材選びもまた毎回の密かな楽しみです。
今回は、7種類。
のせる具材も、卵焼きのいちょう、金時と西洋、2種類のにんじんのもみじ、揚げそうめんの松葉、むかごの代わりに今年は赤えんどう豆と間作大豆。
ほたてと柿のひとさら
ほたてと果物は好相性。とはいえ、なんでも合うわけではありません。
この季節ならやはり柿でしょう。どちらも優しい美味しさなので、つなぎには少し引き締め効果のあるものを。
今回は器に合わせてどちらも小さく切りましたが、大き目のスライスにして大皿盛りすると豪華です。
きぬかつぎ・・・・南瓜みそと春菊みそ
里いもを皮ごと蒸して、皮をむきながら食べるきぬかつぎ。
小さめで形の揃った小芋が手に入ったら作りたい秋のおかずです。
本当は、丸い形を残したままてっぺんの皮を取り去るのですが、今回はすっぱりと切って作りました。
南京味噌と春菊味噌は、簡単な割にこの季節らしくて美味しくて、教室でも毎年人気のおかずです。
紫花豆とりんごのマリネサラダ
花いんげんの仲間である紫花豆。
甘煮もとてもおいしいですが、こんなふうに少し固めに煮てマリネにしてもその存在感が生かされます。
秋らしく、紫〜赤系の色で統一して。 本当は、紫の菊花を買う予定が、どこのお店も欠品で、残念。
きのこと菊花のお吸い物
珍しいきのこを見つけました。
ヤマブシタケ。
傘や柄のないきのこだそうで、たしかにおつゆの中に入れるとゆらゆらと白い髪の毛のようなかたまりが揺れ動きます。
ぶなしめじと合わせていちばんだしでさっと煮て、黄色の菊花を散らせて完成です。
お茶と一緒にお出ししたのは、「通い路」と言う名のお干菓子です。
作ったときに写真を撮っておくのをすっかり忘れてしまい、手元にはこの写真しかありませんが、上南粉と寒梅粉と白あん、それに三温糖で作る生落雁です。
中にポツポツと混じる黒いものは、大徳寺納豆。
ほの甘い優しい味を大徳寺納豆の塩味がうまく引き締めてくれて、お干菓子なのについついいくつでも食べたくなります。
作り方は、お稽古をしていただいているお茶の先生に教えていただいたのですが、意外にもとても簡単。 気軽に作れる和菓子のレパートリーを増やしておくと便利ですね。
今年は例年になく暖かい気候が続き、いつものように艶やかな秋の紅葉がやって来てくれるのかどうかわからない日々が続いています。
今回参加してくださったみなさまの食卓にも外の風景にも、美しい秋が訪れてくれますように。
投稿者プロフィール
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料理教室「茶飯事会」主宰。食卓カウンセラー。ときどき、獣医師。
「ていねいな暮らしはちょっぴりていねいな日常茶飯事から」をコンセプトに、「おとなの飯事(ままごと)〜四季折々のばらずしの会」や季節のごはん教室、出張ごはん、など、誰かの食卓をシアワセにするためのお料理活動を展開中。
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