淡路島で「語り合う食卓」〜お泊まりごはん会

2019年6月28、29日。

大阪で、G20が開催されました。

27,28日の木金曜日は府内の公立幼稚園・小中高等学校、保育園は休校や休園。多くの道路で交通規制。

そんな超厳戒態勢の大阪を抜け出して、茶飯事会は淡路島へ。

いつも茶飯事会に参加して下さっているみなさんと一緒に、喧噪の都会とは無縁の場所で、1泊2日のお泊まりごはん会を開きました。

場所は、La Terrase Awaji ラテラス淡路

宿泊者のみの貸し切りで、プライベートステイができる別荘ホテルです。

吹き抜けの広いリビング。

そこに佇んでいるだけで心癒される海の眺めが広がるテラス。

こざっぱりとしたベッドルーム。

そしてそして、ごはん作りには夢のようなプロ仕様の厨房。

素敵すぎてそこにいること自体を楽しんでしまい、すっかり写真を撮るのを忘れてしまったので、外観等詳細は公式ホームページでご覧下さい。

アクセスも意外と便利なラテラス淡路。

買い出しをする先発隊は三ノ宮からレンタカーで出発しましたが、後発のみなさんは、三ノ宮バスターミナルから出ている高速バスで淡路島に渡り、東浦バスターミナルで降車、そこからタクシーに分乗してホテルまで。

ざっと1時間10分のミニトリップで、車が無くても来ることが可能です。

土曜日がお仕事の方も合流できるよう、15:30三ノ宮バスターミナルに集合し、16:30過ぎにホテルに到着。

少し遅れていらっしゃった方も、東浦バスターミナルにはタクシーが常に待っていてくれるので、バスとタクシーを乗り継いで単独でも参加できるのがありがたい、とても便利な立地でした。

一緒にお料理も、のんびり黄昏れるも自由なオトナの夕べ

今回のごはん会のコンセプトは「淡路島の食材を楽しむ夕べ」。

先発隊は、近くの道の駅やスーパーマーケットを回って、食材や調味料、お酒(これ必須です笑)を買い込み、15時のチェックインを待ってホテルに到着。早速調理を始めました。

到着してからお食事までは、それぞれに調理に合流してお手伝いしたり、リビングでお酒を飲みながらハッピーアワーを楽しんだり・・・

自分がやりたいことをやれるオトナの時間です。

まさにうつぼ公園教室のコンセプト「シェアハウスのように」をゆったりと体現できる素敵なひとときになりました。

みんなが一斉に〜しなきゃ、一緒に〜しましょ、というのは、わたし自身が正直少し苦手です。

みなさんそれぞれが自立したステキなオトナである以上、忙しいお仕事の合間にひねり出したこんな貴重な週末の時間を、わがままではなく自分自身がいちばんリラックスできるように過ごしたいもの。

それがお互いにできる空気感は、とても居心地が良いなあと参加して下さったみなさんのご様子を見て思いました。

そんな夕べを楽しんでいただけるように、厨房では、時間勝負でごはん作りをがんばりました。

レシピのない定番料理も即興料理も楽しんで

晩ごはんのメニュー

  • 鱧の落とし
  • 鯵のソテー みどり酢がけ
  • 蛸のカルパッチョ パプリカソース
  • 釜揚げしらすとネギのピッツァ
  • 牛肉のグリル 生ニラソース
  • 玉ねぎの丸ごとロースト
  • 二色ズッキーニの甘辛ソテー
  • お揚げさんの薬味がけ
  • 人参のオイル蒸し煮 シナモン風味
  • 梅ジャムとマスカルポーネのクロスティーニ
  • セロリとトマト七味の焼きそば

いくつかのメニューは予め考えてはいたものの、その場にある食材メインで作りたいと思っていたので、すべてが予定通りにとは行きません。

チェックインが15時、お食事開始は19時頃には、と言うこともあり、仕込みの時間もほとんど無く、調味料も最低限のものだけが用意されているので、けっこう思いつきのお皿もいくつかあって、たとえば、玉ねぎの丸ごとローストやにんじんのオイル蒸し煮、セロリの焼きそばなどは美味しそうな野菜に出会ってから決まったものでした。

でも、それもまた楽し♪

あいにく、夕方になって雨が降り出し、テラスでのバーベキューはできませんでしたが、鱧に蛸、しらすや玉ねぎなど、リビングの食卓にはたくさんのおいしい淡路島の食材が集い、いつもなら帰宅を気にする時間があっという間に来てしまう茶飯事会の夜も、今夜ばかりはゆったりとますます和やかに食卓の周りにたくさんの花が咲きました。

夕食のあとは、友紀先生のお茶のお点前といううれしい時間。

その後もお風呂に入って早々に部屋に戻ってゆっくりする人もあれば、夜遅くまでお酒とともに語らいを続ける人もあり、お泊まり会ならではのそれぞれの夜を過ごしました。

晴れていたら、広がる星空を見上げられたかもしれませんね。

朝の風景

強力な晴れ女さんがたのお力で、100%の雨予報も恐れをなして、初日に続いて2日目の朝も穏やかに迎えることができました。

海に降り注ぐ朝の陽光で、キラキラと光る海

もっと早起きして、このテラスでヨガをしてみたい、そんな風に思わずには炒られない美しい朝でした。

朝ごはんはライトに。

昨晩朝のために仕込んでおいたラタトゥイユの存在をすっかり忘れ去る、という大失態。とっても美味しく仕上がっていただけに残念すぎました。

それでも、穫れたてのミニトマトやきゅうり、庭にたくさんあるハーブをシンプルなサラダやピッツァに仕上げていただきました。

朝の柔らかな光と広がる景色がなによりのスパイス。

のんびり朝食を味わいながら過ごす朝の時間は私もほんとうに久しぶりでした。


タクシーとバスを乗り継ぐ東浦バスターミナルには道の駅があって、驚くほどお安い新鮮な野菜や淡路島にしかない調味料などがたくさん売られています。

車で来ていなくて逆によかったと思うくらい、買いたいものであふれていて、帰り道にもここで乗り継ぐなら、立ち寄らない理由はないと、みなさんあっちに行ったりこっちに来たりと思い思いにお買い物。

どんなに小さな旅でもこれは外せないお楽しみです。

わたしも、調味料にたくさんのフレッシュなにんにくを!

茶飯事会というお料理教室で知り合ってまだ一度しかお目にかかっていない方や今回初めてお会いする方もが夜と朝を一緒に過ごした今回の1泊の旅。

同じ場所に集い、一緒にごはんを作り、一緒に食卓を囲み、美味しいごはんと緩やかな会話を楽しみながらも自分が自由でいられるように自分の時間を大切に過ごす・・・

まさしく、わたしがうつぼ公園夜のお料理教室にこうあったらいいなあと投影した「シェアハウスのような」時間の流れがこの日のラテラスのリビングルームにはありました。

ひとときだけの非日常。

こんなに近くなのにそれを叶えてくれる淡路島という場所がますます好きになりました。

こんな機会をまたみなさんと一緒に持てたら、うれしい・・・

ご参加くださったみなさん、ほんとうにありがとうございました。

今度は、この暖炉に火が入っている頃にまた。

投稿者プロフィール

清水かおり
清水 かおり
料理教室「茶飯事会」主宰。食卓カウンセラー。ときどき、獣医師。

「ていねいな暮らしはちょっぴりていねいな日常茶飯事から」をコンセプトに、「おとなの飯事(ままごと)〜四季折々のばらずしの会」や季節のごはん教室、出張ごはん、など、誰かの食卓をシアワセにするためのお料理活動を展開中。