語り合う食卓〜山の宴編〜
昨夜は、千提寺の中井邸で三島独活株主の会料理部の持ち寄り忘年会でした。
先発部隊は、朝から独活作業のお手伝い。私は後発部隊のひとりとして、夜の部からの参加です。
中井邸に到着すると、先発のみなさんのお料理はあらかたできあがっていて、後発の私たちも中井家の頼もしい4歳児、長男堪太君の手も借りながら、仕上げへの準備を急ぎました。
小さいながら、いつも家族の一員として農作業のお手伝いをしている堪太君は、ごはんのお手伝いも大人に負けずにこなせます。
変わりシュウマイの種をきれいに丸めて野菜をまぶしつけたり、中華刺身の盛りつけに加わったり。
持参した料理が蒸し上がったところで、山の宴が始まりました。
いつものことながら、どうしてこうここで食卓を囲むのはこんなにも楽しいのだろう? 心が豊かになるのだろう?
今回はそんな思いにとらわれました。
みんなの持ち寄りのお料理がおいしいから?もちろんそれもあるかもしれません。
でもそれだけでなく、きっとこうやって一緒にごはんを作り、いっしょに食卓を準備して、そうして一緒に食べるから、豊かな食卓が生まれるのだと今さらながら思いました。
小さい人も大きい人も、それぞれの役割を持ち
義務だからでもなく必要に迫られたからでもなく
今から始まるごはん会がただただ楽しみ、という共通の思いでつながって
ワクワクしながらいっしょにごはんを作れること
そのワクワクなみんなの気持ちがとびきりのスパイスになってお料理をますます美味しく仕上げてくれて、ワクワクなみんなの気持ちがお食事中にもずっと飛び交っているから、会話も弾む豊かな時間が中井家の食卓にはいつも流れているのですね。
そして、その弾む会話の中にはいつだって多くの学びがあるのです。
環境のこと、農のこと、食のこと、家族の在り方や人への思いの繋ぎ方・・・三島独活を通して知り合ったこの若い中井ファミリーからいただく学びのギフトは数えたらきりがありません。
この年になっても私が固まらずに少しずつでも形を変えていけるのは、中井家の食卓での語り合いがあるからこそ。
これは紛れもない事実です。
さらに今回あらためて気づいたこと。
それは、私自身が、ここでは
家事をこなす妻でもなく母でもばあばでもなく
獣医でもお料理の先生でもなく
「かおりさん」として居場所をいつでもちゃあんと用意してもらえていること。
こんな居心地の良い場所は他にはあまりありません。
美味しいものを食べることはもちろん人をシアワセにするけれど、家族のように大好きな仲間と、共に働き、共に準備し、共に食べ、語り合い、学び合う、このことがもうひとときのシアワセを通り越して、私の生きる力になっていること、今回あらためて感じました。
ここに来て集えば、100歳くらいまで軽々と生きていけそうな気がします。
隠れキリシタンの里である千提寺。
まさに私の聖地です。
因みに料理部持ち寄り忘年会のお料理ラインナップです
- 中華刺身
- ローストビーフ
- 白菜の蟹黄ソース
- 人参ラペ
- 里芋と干し桜海老のオイルポテサラ
- 鶏つくねの薬膳スープ
- ナッツのみそ和え
- 赤カブのマリネ
- れんこんのきんぴら
- かぶの浅漬け
- 菊芋のぬか漬け
- 変わり4色シュウマイ
- アジア風蒸しごはん
- 大福豆のたらこレモンソース和え
- 〆のスパイシーカレー
投稿者プロフィール
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料理教室「茶飯事会」主宰。食卓カウンセラー。ときどき、獣医師。
「ていねいな暮らしはちょっぴりていねいな日常茶飯事から」をコンセプトに、「おとなの飯事(ままごと)〜四季折々のばらずしの会」や季節のごはん教室、出張ごはん、など、誰かの食卓をシアワセにするためのお料理活動を展開中。
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