梅干しおむすびが一番好き〜おむすびバトン

緊急事態宣言も解除や緩和がなされ、web上での様々なバトンリレーもだんだんと沈静化してきました。
そんな折にふたつもバトンを受け取ったまま立ち往生している私です。

おむすびバトン

「おむすび」でいちばんに思い出すのは、今から20数年前に見た映画「ガイアシンフォニー地球交響曲第2番」の中、森のイスキアの佐藤初女さんのおむすびです。
世の中にこんな人がいるんだ、という驚きとそのおむすびの美味しそうなことと。

人の心を癒やす食べ物を作る、私も立場こそ違えそんな人になりたいと生意気にもそのときに思ったものでした。

次に心に残るのは、「千と千尋の神隠し」の中でハクが千尋に手渡す白むすび。

悲しみと絶望のどん底にある千尋があの状況でパクパクと食べて前向きに生きることを選択した真っ白のおむすび、ここでも食べるということの原点を見たように思いました。

そのせいかどうかはわかりませんが、一番好きなおむすびは?と聞かれると白いおむすびが真っ先に浮かびます。

でも、ほんとうはちょっとちがいます。

好きなのは、真ん中に梅干しが入った白い少し大きめのおむすび。
さらに、炙ってぱりっとさせた大きめの真っ黒い海苔で包んであればいうことなしです。

実はこれ、当時家族ぐるみでつきあっていた友人宅でよく出してもらったもの。
泊まらせてもらった日の朝ごはんに、みんなで山歩きの後のお昼ごはんに。ごはんだよ〜、と言ってどどんと出してくれるそのおむすびの佇まいと味とが大好きでした。

こどもたちはみんな小さくて仲良くて楽しい日々だった…。
今でも海苔で包んだおむすびを作るたびに、当時の懐かしい日々を思い出します。

というわけで、春夏秋冬、どの季節にも食べることのできる梅干し入りの海苔巻きおむすびを私のイチオシのおむすびとして選びました。


そして、もう1つは、季節のおむすび。
ちょうど新生姜の甘酢漬けを作ったばかりなので、新生姜と大葉の刻んだのを混ぜ込んだおむすびを作りました。
八分づき米のぷちぷちした胚芽の食感ともよく合います。

そして、私に回ってきたおむすびのバトンは、ここらでそっと置くことにします。
自粛生活の中できっと委縮しかけたみなさんの心を潤してきたであろうおむすびバトンリレー、お疲れさまでした。

投稿者プロフィール

清水かおり
清水 かおり
料理教室「茶飯事会」主宰。食卓カウンセラー。ときどき、獣医師。

「ていねいな暮らしはちょっぴりていねいな日常茶飯事から」をコンセプトに、「おとなの飯事(ままごと)〜四季折々のばらずしの会」や季節のごはん教室、出張ごはん、など、誰かの食卓をシアワセにするためのお料理活動を展開中。