今ごろ「きのう何食べた?」

みなさんは、きっともう放映時からご存知かと思いますが、TVドラマ「きのう何食べた?」に昨年末からハマっています。 

 

今頃? そう、今頃、今更なんです。

 

2019年の春の放映ですから、もう2年ほど前のもの。知人から勧められて、ちょうどプライムビデオにあったので、ちょっと時間が空いたときにつけてみたら、何これこの面白さ!

 

すっかり虜になりました。

 

12話を一気に見た後もプライムビデオで放映が終了するまで、くりかえし4〜5回は見たでしょうか?

 

ヒューマニズムに溢れたストーリーにも心打たれますが、最大の魅力はなんといっても主人公シロさんの料理シーン。

 

近所のスーパーの特売で買った食材と顆粒だしやめんつゆといったこだわりのない調味料とで、なんとまあ軽々とそれでいてていねいに、おいしそうなごはんを次々と作り出していくことか。

 

見ていると自分も作りたくなる、という方はきっと大勢いらっしゃるでしょう。

 

「深夜食堂」のメニューもすばらしかったけれど、あちらはお店のメニュー。こちらは、まさしくおうちごはん。

 

王道の一汁三菜のときもあれば、パスタや丼のときもある。

 

でも一貫してそこにあるのは、大切な誰かのために作りたいという気持ち。

大切な誰かって、家族や愛する人や大切な友人のことだと思われがちで、もちろんそうでもあるんですが、いちばん大切なのは自分、自分のために作りたいと思う気持ちがとても愛おしい…。

 

その気持さえあれば、どんな普段着ごはんもとっておきのごちそうになるということを、この番組は教えてくれます。

 

そして、「やっぱり日々こんなごはんを作りたいなあ」とわたしにもあらためて思わせてくれるのです。

 

こだわりの、おもてなしの…そんなお料理はもちろん楽しいけれど、手軽な食材で手を抜くのではなく力を抜いて作る日々のごはん。

 

 

ごはん作りの醍醐味って、実はここにあるのだと感じました。

 

 

最近またプライムビデオで見ることができるので、以前のように夕食を作るときにはテレビをつけてじっくり見るでもなくこの番組を流しています。

 

OAUの「帰り道」をあたかも自分のごはん作りのテーマ曲のように聴いていると、自然と心がウキウキして「作らなくちゃ」という焦る気持ちが薄まります。

 

シロさんのように心の中でお料理の工程を楽しそうに唱えながら作ると、できあがったごはんを並べた自分の食卓にも愛があふれているような気がするのは思い過ごしかな。

 

まだ見たことがない、という方には絶対におすすめのTV番組です。今年には、映画も公開されるそうですよ。

「きのう何食べた?」公式HP

https://www.tv-tokyo.co.jp/kinounanitabeta/

投稿者プロフィール

清水かおり
清水 かおり
料理教室「茶飯事会」主宰。食卓カウンセラー。ときどき、獣医師。

「ていねいな暮らしはちょっぴりていねいな日常茶飯事から」をコンセプトに、「おとなの飯事(ままごと)〜四季折々のばらずしの会」や季節のごはん教室、出張ごはん、など、誰かの食卓をシアワセにするためのお料理活動を展開中。