夏越の祓〜水無月に思いを込めて

6月晦日。

夏越の祓。

今年前半の罪や穢れを祓い、残りの半年の無病息災を祈願する神事です。

10日ほど前に地元を震源地とする地震があって暮らしが少しざわざわしてしまい、今年こそ神社に出向いて茅の輪くぐりをしたいなぁと思いながらもなかなかその気になれなくて、毎年作っている「水無月」さえも、今年はお店のを買おうかな・・・なんて思っていたりもしたのですが・・・。

こんな時だからこそ、ちゃんと自分で作ってみんなで一緒に願いを込めて食べたいな、と思い直したのが3日前。小豆を炊き始めるのにちょうどリミットの夜でした。

水無月に使う小豆は、皮が柔らかすぎてもいけないし、粒が大きすぎてもできあがりが可愛くないし、と、いつもお豆選びには苦労するのですが、今年は、そんなこと言うてられへん!!

とにかく手持ちの小豆を使い、煮崩れしないように気をかけながら三晩かけて、昨晩なんとか甘くておいしい小豆の蜜煮ができあがりました。

皮も心持ち柔らかめ、色も少し淡くてとても100点満点のできではありません。

ですが、そこはもう「この日に家族で一緒に食べられる!」という喜びに勝るもの無し。いつも以上に神さまに無病息災をお願いしたくなるのは、やはり地震のせいかもしれません。

ほかほかの湯気を上げながらできあがった水無月はこちらです。

人生という道にある大きな曲がり角を曲がった、2018年の春。

動物病院の勤務獣医師から転身して10年余り、お世話になっていた専門学校の職を再び後にして、私はフリーランスの料理の道へと歩みを進めました。

曲がったあとに目の前に開けたのは、思っていたとおりに穏やかに広がる日常の平和な風景でした。特別でないありふれた風景のなんて安らぐこと。

その2018年の前半の最後に大きな地震に見舞われてしまったけれど、みんなが無事にやり過ごせたし、深刻な困り事も身に降りかかっては来ませんでした。

帰るうちがあって、お台所では火も水もいくらでも使えて、食卓であたたかいごはんを食べることができる、その何気ない日常が何にもましてシアワセであることを、先の地震がこの半年間の思いを総まとめするかのようにはっきりと感じさせてくれたのかもしれません。

だから、厄除けをするというよりもむしろ感謝を込めてこの半年間を振り返り、残り半分の家族みんなの無病息災を心を込めて願いながら、今年の水無月を特別な思いでいただくことにしようと思います。

どうか、みなさまも明日からの半年を健やかにお過ごし下さいね。

清水 かおり

食卓カウンセラー。 だしソムリエ1級。 ときどき、獣医師。

季節を感じるごはんの作り方や暮らしの工夫をみんなで楽しく分かち合うごはん教室の主宰。ていねいな暮らしはほんのちょっぴりていねいな日常茶飯事から。お料理の好きな方、苦手な方、同世代の方、若い方、ご自身の日々のごはんと暮らしごとを今よりもっとこころ豊かなものにしたいと思ってらっしゃる方ならどなたでも来ていただけます。

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