初めてのおべんとう〜パーソナルレッスン〜

今日のパーソナルレッスンは、おべんとう作りでした。

パーソナルレッスンでは、最初に6ヶ月後にできていること(目標)を書いてもらい、そこから逆算で毎月のスケジュールを立てています。

生徒さんの目標のひとつは、オシャレなお弁当を作って職場に持っていくこと

まだまだおかずのバリエーションが増えたわけではありませんが、お気に入りのおべんとう箱も手に入れて下さったこともあり、今月の2回目はおべんとう作りに挑戦していただきました。

おべんとうはなぜ作る?

そもそも、自分のためだけになぜお弁当を作るのでしょう?

もちろん節約と健康のためでもある。

でも、それだけではなくて、フタを開けるときのワクワク感と自分の好きなものだけが入っているという安心感、それでもって午後からの自分にエールを送るため。

だから、詰めるときに、フタを開けるときの自分を思い描いて、早く開けたくなるようなお弁当を作ることが大事です。

決して、フタで隠してこそこそと食べないで欲しいのです(笑)

おかず3品でおべんとう

おべんとう作りのコツは、とにかく続けること。

そのためには初心者さんにも簡単に作れるように、おかずは最初は3品だけ。

前の晩にちょこっと下ごしらえを努力して、当日朝にちょっぴり早起き。

慣れるまでは少し大変かもしれませんが、作りたい気持ちを大切にして、まずは作れる時にトライしましょう。

今日のおかずは、「これだったら、今の自分でも作れそうなもの」かつ「これから他にも応用が利きそうなもの」を選びました。

  • 鶏肉と卵の紅茶煮 八角風味
  • 春人参とツナの粒マスタードマリネ
  • 新ジャガの明太子ソテー

たった3品のおかずでも、味と食感のバランスは大事です。

そこに「まごわやさしい」を意識して食材を選び出せば、完璧なおべんとうに仕上がりますが、初心者さんには難しいこと、いつもそこまで考えておべんとうを作るとなると、作る事自体がしんどくなってきてしまいます。

まずは、偏った食材のおかずでも、工夫次第。とにかく作ってみることが一番です。

紅茶煮は柔らかめの甘辛味、新ジャガはシャキシャキの塩辛味、そしてにんじんは米酢の酸味。

もし、にんじんとジャガイモでどちらも千切りになるようなら、どちらかの切り方を工夫してかさならないようにすればOK。今回は、にんじんを輪切りにしてみました。

ミニトマトを何気なく彩りに使うことも多いけれど、その赤い色が全体のバランスを崩すことも少ないこと、実際にトマトを入れて比べてみるとその違いがよくわかります。
決してトマトを否定しているわけではないけれど、せっかくなら彩りも重視して見た目にも食べたくなるおべんとうを目指しましょう。

今回のように緑の野菜のおかずがなければ、仕切り代わりに小松菜や大葉を使えば、一緒にサラダ感覚で食べてしまうことも可能です。

白ごはんの味気なさには、アスパラでこんな飾りつけを。アスパラの茎を少し残して置いて茹でて小口切りにすると、かわいいドット模様ができあがります。

こうして完成したお弁当がこちらです。

お好きな黄緑色のおべんとう箱が映える春らしい彩りの可愛いおべんとうができあがりました。

できあがってみると、

  • ま・・・豆類 ×
  • ご・・・白ごま
  • わ・・・海草類×
  • や・・・野菜類
  • さ・・・ツナ
  • し・・・きのこ類 ×
  • い・・・じゃがいも

と、今日のようなおかずでも意外にも食材のバランスがとれていることに気がつきます。

あとは乾燥ワカメを混ぜた味噌玉を持っていけば、「ま」と「わ」が補えてバランスもばっちり、ステキなランチタイムになること間違い無しですね。

初めて作った職場べんとう、フタを開けると生徒さんの笑みがこぼれました。中身がわかっていても、やっぱりフタを開けるときのワクワク感、あじわってもらえてよかったです。

ごはん作りの階段をまた1歩着実に上られたのを見てわたしもうれしくなりました。

鶏肉の紅茶煮は前の晩に煮ておけば、翌日のおべんとうとその夜のごはんの用意ができてしまうので、とても便利。

当日の朝用意する副菜もちょっと多めに作れば、晩ごはんにも食べられるので、おべんとうを作った日の夜ごはんは手間いらずで助かります。


翌々日に送ってきて下さった写真がこれ。しっかりとひとりで復習してさっそく職場のおべんとうデビューを果たしてくださいました。

とにかく何度も何度も復習して、間違いなくおいしく作れるようになったら、アレンジメニューが頭に浮かんでくるようになります。

たとえば、今度はにんじんを千切りにしてジャガイモは茹でてみる。あるいは、にんじんを明太子であえて、じゃがいもにツナを混ぜる。たまごは茹でずに焼いてみる・・・などなど。

まずは1週間に1回のペースで。

最初はそれで十分です。

楽しく作ることが何よりも大切。

これから残りの4ヶ月も一緒にごはん作りを楽しんでいきましょう。


投稿者プロフィール

清水かおり
清水 かおり
料理教室「茶飯事会」主宰。食卓カウンセラー。ときどき、獣医師。

「ていねいな暮らしはちょっぴりていねいな日常茶飯事から」をコンセプトに、「おとなの飯事(ままごと)〜四季折々のばらずしの会」や季節のごはん教室、出張ごはん、など、誰かの食卓をシアワセにするためのお料理活動を展開中。